概要
αシステムは、振動ローラ振動輪の加速度応答が地盤の締固めの進行にともなって変化する現象を利用して、振動輪の加速度応答により地盤の密度や変形係数を推定するシステムです。本システムとGPSを利用した転圧管理システムを振動ローラに搭載することにより、施工を行いながらリアルタイムに、かつ施工面全体にわたって均一な締固めを評価することができます。
αシステムは、(株)大林組、前田建設工業(株)の共同開発技術です。
αシステムは、NETIS No.KT-050054-V(3次元情報とαシステムによる情報化施工)に登録されていましたが、期限が過ぎ登録抹消になりましたので、現在再度、登録を検討中です。
特徴
- 藤山・建山による理論式の採用により、土質条件および振動ローラ機械条件によらず、地盤変形係数 E を定量的に評価します。
- 乱れ率-密度関係は複数の関数式を内蔵。転圧試験にて乱れ率-密度関係をキャリブレーションすることにより、地盤の密度もリアルタイムに評価可能です。
- 時刻・GPS座標・地盤変形係数・密度を 1 セットとして、2.0 秒間隔で細かくデータを取得し、これらを確実に CF カードに自動保存します。
- αシステムは幅 12cm × 長さ 20cm × 高さ 12cm、重さ 3.0kg のコンパクト設計であり、運転席内でわずかな設置スペースしか要しません。
- 運転席にノートPCを設置することで、施工中の地盤品質の平面分布をリアルタイムに表示します。また、無線LANを介して、現場監督者が遠隔で結果を確認することも可能です。
- GPS 及び転圧回数管理ソフトと合わせて利用することにより、地盤品質+転圧回数を同時に確認・記録し、確実な施工管理が行えます。
効果
従来の RI や平板載荷試験による品質管理に比べ、施工面全体にわたるリアルタイムかつ高精度な品質管理が可能となります。
リアルタイムに管理できるので、不良個所への迅速な対応が可能となります。
現場計測試験が省け、簡単で安全な施工管理が行えます。